猫の広範囲外傷性皮膚欠損に対する再生医療治療
2026年02月15日
この症例は猫ちゃんがケンカで咬まれた際に広範囲に化膿し皮膚が壊死脱落した時の写真です。後肢の大部分の皮膚が欠損(左後肢の全周約7割)しており、皮膚移植手術(有茎皮弁移植術)では複数回必要になる可能性があるため飼主様と相談し、再生医療(幹細胞培養上清液)を用いた治療を行いました。
幹細胞培養上清液は、幹細胞を培養する過程で細胞から生み出される上澄み液のことです。この液体には、何百種類もの成長因子や500種類以上のタンパク質が含まれており、抗炎症作用、創傷治癒作用、組織・神経修復作用、免疫調整作用などの多様な効果があります。

幹細胞培養上清液 治療開始初日

幹細胞培養上清液 治療開始3日目

幹細胞培養上清液 治療開始3日目

幹細胞培養上清液 治療開始7日目

幹細胞培養上清液 治療開始15日目
治療開始1週間頃から病変部周囲から皮膚と肉芽組織の増生がみられました。

幹細胞培養上清液 治療開始30日目

幹細胞培養上清液 治療開始45日目
1か月後、1か月半後にはかなり病変部は縮小しました。

幹細胞培養上清液 治療開始60日目

幹細胞培養上清液 治療開始60日目
2か月で病変部はごくわずかとなり、歩行状態等も問題なく、その後完治しました。再生医療とこの子に寄り添い続けて包帯交換に通院してくださった飼主様のおかげだと感じました。